パリ症候群

cinelli662005-02-03

「症状は渡仏して三月目くらいから始まる。日常生活の些細な不調がきっかけで軽い鬱状態になり、それが不安、外出恐怖、交通機関への恐怖症と症状は進行し、25%が帰国する前に入院加療を必要とする状態にまで悪化する。ドクター太田によると、『症状は異文化との違和感でフランスに適応できない人に発症する』
日本のサービスの質は官民ともに世界最高だが、フランスは残念ながらその対極に近い。日本基準のままだと不快な体験を重ねることになる。きちんとした日本人はこの国のいい加減さではなく、それについていけない自分を責めてしまう。」

世界最高レベルのサービス(肝心なものには無いが)になれたヒステリックなクレーマーと化した日本人は気も狂わんばかりだろうな

現在の若い日本人のほとんどは自分の不幸や失敗を「他の人のせい」にする他罰的説明に依存している。「社会が悪い」「親が悪い」「学校が悪い」「メディアが悪い」などなど。
「私が不幸なのは私のせいではない(「父」のせいだ)」という発想そのものを「家父長制」と呼ぶのである。これはフランス的個人主義の採用する説明原理ともっともなじまない発想法である。
かの国では、すべての不幸や失敗を(それがかなりの程度まで制度や他人の責任である場合でも)自分の責任として引き受けることを市民に要求するからである。日本的家父長制の発想になじんだ人々がフランスで精神的に参ってしまうのはある意味当然である.

朝日新聞/ 内田氏ブログ
また仏国も極端だな。日本人のフランス文化への盲目的な畏敬の念が他罰的な習慣を畏縮させるのか。
イラク人質事件で吹き出た日本の「自己責任」論。ルールから逸脱した者への陰気な村八分的制裁。「個人主義」を受容できない文化を持つ国での「自己責任」とは。