寄稿

新国立劇場にて、井上ひさしの新作、「箱根強羅ホテル」を観ました。
終戦前、ソ連大使館を箱根のホテルに疎開させ、和平の仲介を画策した外務省と軍部の対立を、人情味溢れるドタバタ劇で描く。
芸達者の役者が揃い、空回りのスパイを演じる内野聖陽段田安則が笑わせる。また、ちょっと浮いた男を演じている藤木孝が素晴らしく、今年は「デモクラシー」に続く好演!米軍上陸に備えたマムシ作戦やほれ薬爆弾など実際に研究されていたというから笑うより泣けてくる。
大笑いしながら、しっかり反戦の意思が伝わってくる舞台となっている。